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贈与・相続

Q.親族間の贈与or相続or売買の違いは?

回答

親の土地や建物を息子の名義に変える場合、贈与、相続、売買で悩むところです。
どのような方法が一番よいのでしょうか?
贈与、相続、売買それぞれ行なった場合の注意点は以下のとおりです。

    

Q.贈与の場合

回答

贈与税は相続税とくらべ、非課税限度額が低く税率も高くなっています。

これは、相続税の課税逃れのために生前に贈与されないためです。

また、贈与税では小規模宅地等の特例が適用できないことから、生前に土地を贈与するメリットは少ないようです。

しかし相続時精算課税制度を使って土地や建物の贈与を受けることは可能です。

この場合、現金を贈与するよりも、土地・建物で贈与する方が評価額が下りますので相続対策などでは有効です。

相続税精算課税を使わずに行う方法は、贈与の時期を数回に分けることにより行う方法もありますが、登記などの費用もかかるため、判断は難しいところです。

    

Q.相続の場合

回答

相続税は、相続または遺贈により財産を取得した場合にかかってきます。

但し、相続税には基礎控除があり、相続財産の評価額が基礎控除以内であれば相続税はかからず、税務署に対する申告の必要もありません。

また評価額が基礎控除を超える場合でも申告によって使える税務上の特例(小規模宅地の評価減、配偶者の税額軽減)により相続税がかからないケースもあります。

基礎控除3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

つまり、相続人が一人の場合、評価額の合計が3,600万以内であれば相続税は無税になります。

相続税の基礎控除範囲内であれば、一番税金のかからない方法になります。

Q.売買の場合

回答

親子間・親族間の不動産売買の場合、一般の売買と比べ、売買価格と税務面でいくつか注意点があります。

①【売買価格】通常、贈与税や相続税は、土地建物も財産評価基本通達に沿って評価を行いますが、これは時価よりも低い金額となっています。親子間の売買の場合、売買価格を時価より低い金額で売買(譲渡)した場合、売買価格と時価との差額に贈与税が課税されるケースがあります。

②【譲渡所得】親子間売買によって売却益がある場合、親に譲渡所得が課税されます。通常、居住用の土地建物を第三者に売却した場合、租税特別措置法第35条の居住用財産の譲渡所得の特別控除(いわゆる「3,000万円控除」)の適用により、譲渡益3,000万円までは課税されません。しかし配偶者・直径血族・生計を一にしている親族に譲渡した場合は適用除外となっています。

③【住宅借入金特別控除】「住宅ローン控除」マイホームの取得した場合、所得税の特例として、居住者が住宅ローン等を利用した場合で一定の要件に当てはまる場合、そのための借入金年末残高の合計額を基として各年分の所得税(住民税)から控除する「住宅借入金特別控除(住宅ローン控除)」があります。その用件に生計を一にしている親族からの土地や中古住宅の取得は適用除外となっています。

その他、控除・特例などが不適用となる場合がありますので注意が必要です。

    

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